国際知財司法シンポジウム2018 ~知財紛争解決の国際的連携に向けて~ 参加費無料、事前登録制

ごあいさつ

この度,最高裁判所,知的財産高等裁判所,法務省,特許庁,日本弁護士連合会及び弁護士知財ネットの共催により,「国際知財司法シンポジウム2018」を開催することとなりました。

昨秋の国際知財司法シンポジウムは,日中韓・ASEAN諸国における知的財産紛争解決をテーマとして開催しましたが,今年は,欧米の著名な裁判官等を招いて「知財紛争解決の国際的連携に向けて」をテーマに行います。

知財高裁が担当するプログラムでは,「特許権侵害訴訟における特許の有効性」をテーマに,日本・ドイツ・フランス・イギリス・アメリカの裁判官及び弁護士が,まず,共通の事例を素材に各国の制度の下でそれぞれ模擬裁判を行います。5か国模擬裁判により,各国の制度の違いを明らかにし,知財司法制度についての相互理解を深めたいと思います。また,模擬裁判登壇者によるその後のパネルディスカッションでは,審理の在り方や今後の運用について検討していきたいと考えています。特許庁が担当するプログラムでは,日米欧における審判の最新状況に関する講演等多様なプログラムが予定されています。

企業活動のグローバル化と情報通信技術の急速な発展に伴って,知財に関する紛争は,国際化しています。知財高裁としては,従前から国際的な動向の把握に努めてまいりましたが,我が国で裁判所が主催する本シンポジウムの成果を,我が国の手続運用等の具体的改善につなげていきたいと考えています。

「国際知財司法シンポジウム2018」は,知財訴訟に携わる弁護士・弁理士のみならず,産業界や研究者の方々にとっても,欧米の知財司法をめぐる最新情報に触れ,我が国の知財司法制度についての理解が一層深まる貴重な機会となるものと確信しています。

知的財産高等裁判所長
髙部 眞規子



この度,「国際知財司法シンポジウム2018」を開催する運びとなりましたことを,大変喜ばしく思います。

本シンポジウムは,海外から法律実務家をお招きして,我が国を含め,各国の知的財産司法制度等に関する情報を共有・発信し,知的財産法分野における国際的な連携を図ることなどを目的として,法務省,最高裁判所,知的財産高等裁判所,特許庁,日本弁護士連合会,弁護士知財ネットの共催により,2017年から開催しているものです。

政府の知的財産推進計画にもあるとおり,知的財産の創造・保護・活用を進めていくためには,知的財産法分野における国際連携を深めていくことが極めて重要です。法務省は,欧米諸国の知的財産紛争処理制度に関する調査を行い,その結果を公表したり,ASEAN地域等を中心として,知的財産法を含めた法制度整備支援を実施したりするなど,この分野における国際連携を深めるための取組を行ってまいりました。

今回のシンポジウムでは,米英独仏の4か国及び欧州特許庁から,それぞれ知的財産法分野において豊かな知識と経験を有する実務家をお招きし,日本の実務家と共に,特許権に関する模擬裁判やパネルディスカッションを行うこととなっており,さらに,日本,欧州及び米国の知的財産当局の代表者からも御講演をいただくなど,非常に充実した内容となっております。

本シンポジウムにおいて,各国のエキスパートが一堂に会し,その知見が共有されることにより,日本を含めた参加各国における知的財産法分野の一層の発展が期待されるとともに,この分野における参加国間の国際連携のためのネットワーク強化にもつながるものと確信しております。

本シンポジウムが,知的財産に関心がおありの方々全てにとって有益な機会となりますよう,心より祈念しております。

法務省事務次官
黒川 弘務



この度,昨年に引き続き,「国際知財司法シンポジウム2018」を開催できることを大変喜ばしく思っております。

企業のグローバル化が進むことにより,知的財産権を巡る紛争は,一つの国で解決できないことが多くなってきています。

特に,近年は,標準規格を実施するために必要となる特許,いわゆる「標準必須特許」を巡る紛争が,複数国において同時に発生することがあります。こうした状況を踏まえ,特許庁は,「標準必須特許のライセンス交渉に関する手引き」を公表しました。本手引きにより,標準必須特許を巡る紛争が未然に防止され,あるいは早期に解決されることを期待しております。

知的財産権を巡る国際的な紛争を未然に防止するためには,各国の知財庁の連携によって知財制度ユーザーの予見可能性を高める努力が欠かせませんし,今後は各国の司法機関との連携も重要になります。本シンポジウムは,日米欧の審判制度や知財司法に関し,お互いの考え方を理解する上で非常に重要な機会の一つであると考えております。

本シンポジウムの2日目において,特許庁は,特許無効審判に関する講演及び仮想事例を用いたパネルディスカッションを行います。特に,日米欧における審判の制度,運用及び考え方の違いについて,具体例を用いて示すことを考えています。また,1日目においては,「特許権侵害訴訟における特許の有効性」をテーマとした模擬裁判が予定されています。

本シンポジウムを通じ,登壇者のみならず,産業界,弁護士,弁理士といった知財制度ユーザーの皆様にも議論にご参加いただくことによって,ベストプラクティスの共有がなされ,国際的な知財紛争のより良い解決の実現につながっていくと確信しております。

共催者一同,多くの皆様のご参加をお待ちしております。

特許庁長官
宗像 直子



昨年に続き,「国際知財司法シンポジウム2018」が,本年10月31日から2日間にわたって弁護士会館で開催されます。

今回も,日本弁護士連合会とその活動から派生して弁護士有志によって設立された弁護士知財ネット所属の弁護士が,共催団体と連携し,各プログラムへ登壇します。

今回のシンポジウムでは,日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス各国の最前線で活躍する裁判官と弁護士らが登壇し,「知財紛争解決の国際的連携に向けて」をテーマに,模擬裁判やパネルディスカッション等を行います。

昨今の情報通信技術の急速な発展に伴い,企業・個人の経済活動のグローバル化,また,経済活動を支える礎である知的財産の創造・流通・権利行使の場面におけるボーダーレス化が益々進行しています。これに伴い,知的財産に関する取引や紛争もより一層グローバル化が進み,複雑化していくことが予想されます。

このように,知的財産に関わる国際的な活動を適切にサポートしていくためには,よりよい知財司法制度の発展を図ることが重要であり,このことは我が国のみにおいて成し得るものではありません。

今後,国内外の知財司法関係者との協調が益々求められる時代となる中で,欧米諸国の専門家を招いて開催する今回のシンポジウムは,前回に引き続き,御参加の皆様にとって大変有益なものとなることでしょう。

また,当連合会は,民事司法改革を推進し,知財分野をも含む民事・行政事件への弁護士の関与について一層の拡充を目指しております。司法制度の一翼を担う実務法曹の立場から,国内外問わず,知財司法制度の発展を目指して各関連機関と連携しながら取り組んで参ります。

「国際知財司法シンポジウム2018」が,知財司法に携わる全ての方々にとって有意義なものとなるよう祈念しております。

日本弁護士連合会会長
菊地 裕太郎



アメリカ・イギリス・ドイツ・フランスそして日本の知財専門家である裁判官や弁護士などが一堂につどい,「国際知財司法シンポジウム2018」が開催されますことを,我々は,心から慶び,この開催の一翼を担えることをたいへん誇りに思います。

我々弁護士知財ネットは,日本弁護士会連合会が知的財産分野における法制度やリーガルサービスの発展にむけて取り組んできた諸活動の成果のひとつとして,知的財産高等裁判所が創設された2005年4月に同時に創設され,今日まで国際シンポジウムを含む,さまざまな活動を続けてきました。

我々は,国境を越えて,知的財産紛争の迅速かつ適正な解決の姿を共に模索する必要を感じ,これまでも,国際シンポジウムを開催し,あるいは,参加してきました。これらは,毎回,各国の叡智を集め,貴重な成果を上げてきました。本シンポジウムは,参加者の皆様にとって,きっと魅力的かつ有益なものになるでしょう。

ところで,我々の尊敬する小野昌延博士(1932年~2018年)は,日本の知的財産法におけるパイオニアであると同時に,世界を愛した方でした。また,小野ご夫婦は,多くの留学生を入念にお世話されました。小野博士の研究と教育と陰徳のおかげで,日本の知財専門家は,世界の知的財産法を追いかけることが出来るようになったのです。小野博士への感謝を込めて,今後もいい成果を目指します。

弁護士知財ネット理事長
末吉 亙